郊外の余裕を持って区画された住宅地に建つこの家は、広い庭のある家庭菜園やアウトドアが出来る家にしたいという施主の思いから始まった。立地条件として南側接道でゆとりのある敷地であった為、南側から庭、大きなデッキスペース、建物という理想的な配置が可能となった。庭に向けて配置されたＬＤＫは大きな開口部で広いデッキスペースとつながり、より庭と一体感のある空間になっている。ラーチ材の無垢フローリングやウェンジ、ステンレスなど精悍な素材を組み合わせることで、素材感のある無垢材の家具を置くことを念頭にし、主張しすぎず、何でも受け止めることの出来るシンプルな空間を目指した。郊外だからこそ実現出来た、好きな家具を置き好きな野菜をつくりながら、好きな庭も少しずつＤＩＹで施主が作っていくという考え方の長い経年変化のある家は、月日が経つほどに魅力が増し、長く愛せる場所となるのでは無いだろうか。